食肉目(ネコ目)イタチ科
[英名] JAPANESE RIVER OTTER
[学名] Lutra nippon
体長64.5〜82.cm 体重 約8kg
【分布】かつては日本全国。現在は四国南部のみ
河川や沿岸部にすみ、エビやカニ、魚などを捕食する。夜行性で、なわばりのサインポストとして糞を使う。「カッパ」の正体ともいわれ、かつては北海道から九州まで全国で見られ、100年ほど前には東京で見られたという記録もある。が、開発による生息地の消滅などで、近年は四国南部で足跡や糞などの痕跡が見つかっているだけである。
●ニホンカワウソの生息数
近年、生体の目撃例は全くない。ただ散発的に痕跡の報告があるので絶滅はしていないもようである。それでも生息数はせいぜい10〜20頭程度と推定され、日本で最も絶滅が心配されるほ乳動物の一つである。
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カワウソのサインポスト。カニの爪が見える。 |
●ニホンカワウソ年表 |
1955年7月 |
宿毛市で1頭生け捕り、1頭逃がす。 |
1963年9月 |
土佐清水市で生け捕る。 |
1964年6月 |
天然記念物指定。 |
1965年5月 |
特別天然記念物指定。 |
1966年11月 |
土佐清水市で幼獣生け捕り。 |
1970年2月 |
愛媛県北宇和郡の突堤で捕獲。 |
1970年5月 |
愛媛県北宇和郡で遊泳中を目撃。 |
1971年8月 |
愛媛県宇和島で捕獲。輸送中死亡。 |
1973年5月 |
愛媛県南宇和郡で捕獲。 |
1973年6月 |
幼獣捕獲。 |
1977年8月 |
室戸岬で遊泳中を目撃。 |
1983年4月 |
高知県高岡郡で幼獣の死体。 |
1992年3月 |
幡多郡の海岸で糞を発見。 |
※近年は、生体の目撃例はない。 |
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